ゲーミングPCで、性能と価格のバランスがいちばん良いのが20万円台のミドル帯です。ただし2026年8月時点で価格を追い直すと、この帯の見え方がまた変わりました。この帯の本命であるRTX 5060 Ti 16GBが、20万4,980円という20万円台の入口で買えます。
しかも同じGPUでも、CPU・メモリ・SSD・筐体のどこを削っているかで満足度が大きく変わります。この記事は、2026年8月14日時点でショップ公式ページを確認した実売価格をもとに、20万円台で失敗しない選び方を整理します。
20万円台で狙える構成の目安
| パーツ | 目安 | ひとことポイント |
|---|---|---|
| GPU | RTX 5060 Ti 16GB | この帯の本命。VRAM 16GBで長く使えます |
| CPU | Ryzen 7 5700X〜7700クラス | 最安帯は前世代CPUのことが多いです |
| メモリ | 16GB(できれば32GB) | DDR4かDDR5かも確認したいところです |
| ストレージ | 500GB〜1TB SSD(NVMe) | 最安構成は500GBが中心。1TBが理想です |
| 電源 | 650W・80PLUS BRONZE以上 | 将来の増設にも余裕が出ます |
2026年8月14日時点で、ドスパラの公式ページに掲載されていた実売価格を安い順に並べると、こうなっていました。
- 168,980円 — RTX 5060
- THIRDWAVE AD-R7X56A-01W(Ryzen 7 5700X/16GB DDR4/500GB SSD)。RTX 5060はすでに20万円を切っています
- 179,980円 — RTX 5060 Ti 16GB(CPUに注意)
- THIRDWAVE AD-R5A56C-01B(Ryzen 5 4500/16GB DDR4/500GB SSD)。GPUは本命ですがCPUが前々世代です
- 189,980円 — RTX 5060 Ti 8GB
- THIRDWAVE AD-C5F56B-01B(Core Ultra 5 225F/16GB DDR5/500GB SSD)
- 189,980円 — Radeon RX 9060 XT 16GB
- THIRDWAVE AD-R7A96G-01B(Ryzen 7 7700)。同じ価格でビデオメモリを16GB確保できます
- 204,980円 — RTX 5060 Ti 16GB
- THIRDWAVE AD-R5A56C-01B(Ryzen 5 7500F/16GB DDR5/500GB SSD)。20万円台の本命です
- 214,980円 — RTX 5060
- GALLERIA XGR5M-R56-GD(Ryzen 5 7500F/16GB DDR5/500GB SSD)
- 229,980円 — RTX 5060 Ti 8GB
- GALLERIA XPR7M-R56T8G-GD(Ryzen 7 7700/16GB DDR5/500GB SSD)
- 239,980円 — RTX 5060 Ti 16GB
- GALLERIA XGR5M-R56T16G-GD(Ryzen 5 7500F/16GB DDR5/500GB SSD)。上の204,980円とほぼ同じ構成です
ここから読み取れることが2つあります。
ひとつは、この帯の本命であるRTX 5060 Ti 16GBが、20万円台の入口で買えるということです。THIRDWAVE AD-R5A56C-01B(Ryzen 5 7500F)が204,980円。20万円台の予算があるなら、RTX 5060(214,980円)を選ぶ理由はほとんどありません。GPUが1ランク上で、しかも安いからです。
もうひとつが、ほぼ同じ構成でもブランドで3万5,000円変わるという点です。204,980円のTHIRDWAVEと239,980円のGALLERIAは、どちらもRyzen 5 7500F・16GB DDR5・500GB SSD・RTX 5060 Ti 16GBという同じ内容です。筐体や付属サービスの違いはありますが、中身が同じで3万5,000円の差は無視できません。ゲーミング向けブランドだけを見て選ぶと割高になりますので、型番で横断的に探すことをおすすめします。
なお最安の179,980円モデルにはご注意ください。GPUは同じRTX 5060 Ti 16GBですが、CPUがRyzen 5 4500という前々世代です。次の章で説明するとおり、ここがこの価格帯最大の落とし穴になります。
なお価格は変動が激しく、セール品は期間限定です。購入前には必ず各社の最新価格を確認してください。
“安いモデルの落とし穴”に注意
ここが20万円帯の落とし穴です。同じ「RTX 5060 Ti搭載」でも、安いモデルには「前々世代のCPU+メモリ8GB+SSD 500GB」といった、CPUとメモリを削って価格を下げた構成が混ざっています。GPUの型番が同じでも、これでは——
- CPUが弱いとfpsが頭打ち
- Ryzen 5 4500のような旧世代CPUは、フォートナイトやPUBGなどCPUが効くゲームでfpsが伸びません。GPUの足を引っ張ります。
- メモリ8GBは今や不足
- 最近のゲームは16GBが最低ライン。8GBだと大型タイトルやパルワールドでカクつきます。最低でも16GB、できれば32GBを。
- SSD 500GBはすぐ満杯
- 大作は1本で100GB超。500GBだと数本でいっぱいです。1TB以上にしておくと安心です。
つまり、GPUの型番だけで選ばず、CPU・メモリ・SSDのバランスを確認するのが、20万円帯で失敗しないコツ。少し足して「Ryzen 7・16GB(〜32GB)・1TB SSD」の構成にすると、満足度がぐっと上がります。
RTX 5060 Ti 16GBは実際に何fps出る?
RTX 5060 Ti 16GBは、24タイトル平均でフルHD 約107fps/WQHD 約78fps。フルHDは余裕で、WQHDも多くのタイトルで快適に遊べる性能です。代表的なタイトルの平均fpsは次のとおりです(各社の実測ベース)。
| ゲーム(画質設定) | フルHD | WQHD |
|---|---|---|
| Apex Legends(最高設定) | 244 fps | 196 fps |
| フォートナイト(エピック) | 148 fps | 108 fps |
| ファイナルファンタジーXVI(最高品質) | 88 fps | 62 fps |
| モンスターハンターワイルズ(高品質) | 93 fps | 64 fps |
| サイバーパンク2077(ウルトラ・RTなし) | 76 fps | 51 fps |
| 黒神話:悟空(高設定・RTなし) | 63 fps | 44 fps |
VALORANTやFF14のような軽いタイトルはフルHDで200fpsを大きく超え、原神は上限の60fpsに張り付きます。サイバーパンクや黒神話のような重量級でも、DLSS 4を併用すればWQHDで快適なfpsまで底上げできます(RTX 5060 TiはDLSS 4のマルチフレーム生成に対応)。つまりこの帯は、フルHDなら何でも快適、WQHDも設定しだいでこなせるラインです。4K最高画質を狙うなら、もう一段上の予算が必要になります。
遊びたいタイトルが決まっているなら、人気ゲーム別おすすめゲーミングPC一覧から逆算して選ぶのが確実です。
RTX 5060・5060 Ti・5070の選び分け
20万円台の中でどこに落とすかは、上下のGPUと並べると判断しやすくなります。価格は2026年8月14日時点の実売です。
| GPU | 得意な解像度 | VRAM | 目安のPC価格 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| RTX 5060 | フルHD中心 | 8GB | 17〜22万円 | フルHDで軽め〜中量級を遊ぶ |
| RTX 5060 Ti 16GB | フルHD〜WQHD | 16GB | 20〜29万円 | フルHD高fps+WQHDも視野・VRAM重視 |
| RTX 5070 | WQHD本格〜 | 12GB | 28〜38万円 | WQHDを高画質・高fpsで |
RTX 5060は8GBでフルHD向き、RTX 5070はWQHD以上で強いぶん価格が上がります。フルHDをしっかり、WQHDもこなしたい人には、その中間の5060 Tiがちょうど良い落としどころです。しかも5060 Tiの16GB版は、上位のRTX 5070(12GB)よりVRAMが多いため、VRAM消費の大きいタイトルや高精細テクスチャでは長く戦えます。
ここで気をつけたいのが、RTX 5070の価格が28万円から38万円まで大きく開いていることです。安いほうは前世代CPU・メモリ16GB・SSD 500GBという構成で、5060 Tiの上位構成(27〜29万円)とほぼ同じ金額になります。5060 Tiを盛るか、5070にするかという選択が生まれる価格帯です。この判断は25万円台のゲーミングPCで詳しく整理したので、30万円台のおすすめゲーミングPCとあわせて見てから決めてください。
構成のチェックポイント
- GPU:RTX 5060 Ti 16GB(8GB版に注意)
- 同じ5060 Tiでも8GBと16GBがあり、レイトレや高解像度では16GBが安心。20万円帯なら16GB版を狙いましょう。
- CPU:新しめのRyzen 7 / Core i5以上
- 高fpsを狙うゲームやマルチタスクで効きます。旧世代の格安CPUは避けましょう。
- メモリ:16GB以上(32GB推奨)
- 今は16GBが最低ライン。配信・編集や重いタイトルも考えるなら32GBが安心です。
- ストレージ:1TB SSD(NVMe)
- 大作はすぐ容量を使います。最低1TBを基準に。
具体的なモデル例とBTOの狙い方
20万円台はBTO各社が最も力を入れる激戦帯です。構成ごとの実売イメージを整理します(型番と価格は変動や在庫切れがあるため、必ず下記の製品一覧で最新を確認してください)。
| 構成のねらい | CPU | GPU | メモリ | SSD | 価格の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 通常価格の入門 | Ryzen 5 7500F | RTX 5060 | 16GB | 500GB | 21万円台 |
| 5060 Ti 16GBを狙う(本命) | Ryzen 5 7500F | RTX 5060 Ti 16GB | 16GB | 500GB | 20万4,980円 |
| 長く使う構成 | Ryzen 7 7700 | RTX 5060 Ti 16GB | 32GB | 1TB | 27〜29万円 |
| 避けたい弱構成 | Ryzen 5 4500など | RTX 5060 Ti 8GB | 8GB | 500GB | 価格だけ安い |
注目したいのがいちばん上の行です。ゲーミング向けブランドにこだわらなければ、ほぼ同じ構成のRTX 5060 Ti 16GB機が3万5,000円安く手に入ります。20万円台では、この差がメモリ32GB化やSSD 1TB化にそのまま回せる金額です。
逆にいちばん下の弱構成には手を出さないでください。GPUの型番が同じでも、CPUが前々世代でメモリ8GB・SSD 500GBでは、GPUの性能を引き出せません。
ショップごとの傾向
- フロンティア(セール狙いの本命)
- 半期決算セールや夏の大感謝祭など、期間限定セールが強力です。2026年8月時点では、RTX 5060+32GB+1TBが19万円台、RTX 5060 Ti 8GB+32GB+1TBが20万円台前半で出ていました。同価格帯ではメモリとSSDに余裕がある構成が多いのが特徴です。
- ドスパラ(GALLERIA)
- サポートと実績で安心の定番です。ただしGALLERIAブランドの通常価格はやや高めで、2026年8月14日時点ではRTX 5060が21万4,980円、RTX 5060 Ti 16GBが23万9,980円からでした。いずれも最安構成はメモリ16GB・SSD 500GBです。一方、同じドスパラでもTHIRDWAVEブランドなら、ほぼ同じ構成のRTX 5060 Ti 16GB機が20万4,980円、RTX 5060機が16万8,980円からあります。ブランドを絞らずに探すと差が出ます。
- パソコン工房(LEVEL∞)
- カスタマイズの自由度が高く、構成を細かく詰めたい人向けです。ただしCore Ultra搭載の上位モデルは同じGPUでも価格が上がるので、CPUのグレードを確認してください。
- マウス(G-Tune/NEXTGEAR)
- 手厚いサポートと3年保証モデルが魅力です。RTX 5060 Tiには8GB版と16GB版があるので、どちらかは必ず確認しましょう。
最新の在庫・価格・スペックは、各社の製品一覧で確認できます:パソコン工房 RTX 5060 Ti 16GB一覧/ドスパラ RTX 5060 Ti 16GB一覧/フロンティア/価格.com RTX 5060 Ti搭載PCランキング
各社の違いはBTOゲーミングPCメーカー比較で詳しく解説しています。レビューはドスパラ・フロンティア・マウス(G-Tune)・パソコン工房(LEVEL∞)・ツクモ(G-GEAR)も参考に。
パーツ高騰と「買い時」
2026年はAI向け需要を発端としたメモリとVRAMの高騰で、グラフィックボードもBTO完成品も値上がりが続いています。そのため、同じ20万円でも以前より構成が控えめになりがちです。値上がりの具体的な数字はゲーミングPCはいくら値上がりしたのかにまとめました。
- 急ぎでなければセールを待つ
- この帯ではセールの効果がとくに大きく出ます。同じ20万円前後でも、セール品ならメモリ32GB・SSD 1TBが付いてくることがあります。買い時を選べるなら待つ価値は十分です。
- メモリは妥協しすぎない
- 高騰しているからと8GBにすると後悔します。16GBを最低ライン、できれば32GBを確保してください。なおDDR5メモリの32GB(16GB×2枚組)は2026年8月に今年最安まで下がっており、後から増設する手もあります。
- SSDは1TBを目指したい
- 最安構成は500GBが中心ですが、近年のタイトルは1本で100GBを超えるものもあります。SSDも高止まりしているので、可能なら最初から1TBのモデルを選ぶほうが結果的に安く済みます。
- 必要なら今の相場で割り切る
- 高騰の原因は部品の調達コストにあり、大きく下がる材料は見当たりません。すぐ必要なら、今の相場で割り切るのも合理的な判断です。
よくある失敗
- GPUの型番だけで最安を選ぶ
- 同じRTX 5060 Ti 16GBでも、CPU・メモリ・SSDで満足度が大きく変わります。総合のバランスで選びましょう。
- メモリ8GB・SSD 500GBで妥協
- 今は16GB・1TBが基準。ここを削ると、後から増設・買い替えの手間とコストがかかります。
- 5060 Tiの8GB版を買ってしまう
- レイトレや高解像度では8GBだと不足しがち。20万円帯なら16GB版を選びましょう。
よくある質問
Q.20万円台のゲーミングPCで何ができますか?
A.前半のRTX 5060クラスならフルHDが主戦場、後半のRTX 5060 Ti 16GBクラスなら競技FPSをフルHDで高フレームレート、重量級タイトルもフルHD〜WQHD+DLSS併用で快適に遊べます。配信や動画編集も、メモリ32GBにすれば視野に入ります。4K最高画質を狙う場合のみ、もう一段上の予算が必要です。
Q.2026年8月時点で、20万円台ではどのGPUが買えますか?
A.前半がRTX 5060、後半がRTX 5060 Tiです。ショップ公式で確認したところ、RTX 5060はセール品で19万4,800円(32GB+1TB)、通常価格で20万4,980円(16GB+500GB)から。RTX 5060 Ti 16GBは23万4,980円からでした。以前のように「20万円台=RTX 5060 Ti」とは言えなくなっています。
Q.RTX 5060 Tiは8GBと16GB、どちらを選ぶべき?
A.20万円台なら16GB版がおすすめです。8GBはレイトレや高解像度・高精細テクスチャでVRAM不足になりやすく、最近の重いゲームでカクつきや画質の自動低下が起きることがあります。16GB版はVRAMに余裕があり、モンハンワイルズのようなVRAM消費の大きいタイトルでも安心。長く使うなら16GBを選びましょう。
Q.RTX 5060 Ti 16GBでWQHD(1440p)は快適に遊べますか?
A.多くのタイトルで快適です。Apex Legendsは約196fps、フォートナイトは約108fps、FF16やモンハンワイルズも60fps前後で動きます。サイバーパンク2077や黒神話:悟空のような重量級は、DLSS 4を併用すると快適なfpsまで上がります。WQHDをメインにするなら、メモリは32GBにしておくとより安心です。
Q.20万円台と30万円台、どちらを選ぶべき?
A.フルHDメインで、WQHDもときどき遊ぶ程度なら、20万円台のRTX 5060 Ti 16GBで十分です。WQHDを高画質・高フレームレートで本格的に遊びたい、または4Kも視野に入れるなら、RTX 5070クラスの30万円台が候補になります。
Q.メモリは16GBと32GB、どちらがいい?
A.ゲーム中心なら16GBでも遊べますが、配信・動画編集や、パルワールドのような重いタイトルも考えるなら32GBが安心です。なお8GBは今や不足ぎみなので避けましょう。
Q.“最安”モデルを選んでも大丈夫?
A.GPUが同じでも、最安モデルはCPU(旧世代の格安品)・メモリ(8GB)・SSD(500GB)を削っていることがあります。型番だけでなく、CPU・メモリ・SSDのバランスを必ず確認しましょう。
まとめ・次に読みたい記事
20万円台は、いまもコスパと満足度のバランスが最良の売れ筋ゾーンです。ただし中身は変わりました。前半はRTX 5060でフルHD、後半でようやくRTX 5060 Ti 16GBに手が届き、WQHDが視野に入ります。
押さえるべきは2点です。ひとつは、GPUの型番だけで最安を選ばないこと。同じ5060 Tiでも、前世代CPU・メモリ8GB・SSD 500GBという構成が混ざっています。もうひとつがセールの活用です。この帯ではセールの効果がとくに大きく、同じ20万円前後でもメモリ32GB・SSD 1TBが付いてくることがあります。
価格は日単位で動きます。この記事の数字も2026年8月14日時点でショップ公式ページを確認したものなので、購入前には必ず最新をご確認ください。



