15万円前後は「できるだけ安く、でもちゃんと遊べるPCが欲しい」という人が最初に検討する価格帯です。少し前まで、この予算は「15万円以内ならRTX 3050 6GB、あと3.5万円でRTX 5060」というわかりやすい分かれ方をしていました。

2026年10月9日時点の実売を追いかけると、その図式は崩れています。ドスパラが10月8日に告知なしで価格を改定し、15万円以内に収まるのはRTX 5050機までになりました。15万円をわずかに超えればRTX 5060搭載機は買えますが、その安さの理由はCPUにあります。

この記事では、15万円前後で実際に並んでいる構成を型番と価格で整理し、どこまでなら安さを取ってよく、どこから先は2万円足したほうがいいのかを説明します。

15万円前後で買える構成

2026年10月9日時点で、ドスパラのTHIRDWAVEブランドから15万円前後で買える主な構成は次のとおりです。メモリはどれも16GBです。10月8日の改定以降、THIRDWAVEは同じ型番でも黒(01B)が白(01W)より5,000円高くなったため、ここでは安い白の価格で揃えています。

119,980円 — Ryzen 5 4500+RTX 3050 6GB
AD-R5A35A-01W(メモリ16GBモデル)。16GB DDR4、500GB SSD。メモリ8GBの標準モデルは99,980円です
149,980円 — Ryzen 5 4500+RTX 5050
AD-R5A55A-01W。16GB DDR4、500GB SSD。15万円以内で買えるRTX 50シリーズはここまでです
159,980円 — Ryzen 5 4500+RTX 5060
AD-R5A56A-01W。16GB DDR4、500GB SSD。10月6日時点の149,980円から1万円上がりました
159,980円 — Ryzen 5 7500F+RTX 3050 6GB
AD-R5A35A-01W(7500F版)。16GB DDR5、500GB SSD。2026年8月には139,980円でした
164,980円 — Ryzen 7 5700X+RTX 5050
AD-R7X55A-09B(ドスパラ34周年記念モデル)。16GB DDR4、500GB SSD。通常モデルのAD-R7X55A-01Wは168,880円です

以前この帯の代表格だったのは、Ryzen 5 7500FとRTX 3050 6GBを組み合わせた139,980円のモデルでした。これが2万円上がって159,980円になり、同じ価格でRTX 5060を積んだRyzen 5 4500機が並んでいます。GPUの世代だけを見れば、16万円弱で最新世代に手が届きます。

なお遊ぶのが『Minecraft Dungeons II』のような軽いタイトルなら、119,980円のRTX 3050 6GB+メモリ16GBでも公式推奨ラインを満たします(『Minecraft Dungeons II』推奨スペックとおすすめゲーミングPC)。

RTX 3050 6GBはGeForce RTX 30シリーズなので、DLSSのフレーム生成が使えません。RTX 5050とRTX 5060はどちらも最新のBlackwell世代で、DLSS 4のフレーム生成に対応しています。15万円以内でGPUを選び直せるなら、3050を選ぶ理由はかなり薄くなりました。

Ryzen 5 4500機の安さには理由があります

ただし、RTX 5050/5060を積んだ15万円前後の機種の多くはRyzen 5 4500です。このCPUには弱点が2つあります。

グラフィックボードとの接続がPCIe 3.0まで
RTX 5050とRTX 5060は8レーン接続なので、帯域はPCIe 4.0機の半分になります。ビデオメモリ8GBがあふれる場面では、この差がfpsの大きな落ち込みとして表れます
CPUそのものの性能
2022年発売のZen 2世代で、キャッシュも小さめです。対戦ゲームで高いフレームレートを狙うと、GPUより先にCPUが頭打ちになりやすくなります

このため、Ryzen 5 4500+RTX 5050/RTX 5060の組み合わせはおすすめしません。4500機の全構成の損得と実測はRyzen 5 4500のゲーミングPCは買いかで詳しく検証しています。

CPUの弱点を避けつつ価格を抑えるなら、Ryzen 7 5700XとRTX 5050を組み合わせた164,980円の34周年記念モデルが候補になります。10月6日時点では146,080円で15万円以内に収まっていましたが、10月8日の改定で1万8,900円上がりました。マザーボードとメモリは4500機と同じB550・16GB DDR4ですが、CPUが8コア16スレッドになり、グラフィックボードもPCIe 4.0で接続されます。ドスパラ周年祭(通販は2026年10月30日10:59まで)の記念モデルです。終了後は通常モデル(白の01Wで168,880円)との比較になります。

15万円を1円も超えられないなら、残るのはRyzen 5 4500機です。軽いタイトル中心ならRTX 3050 6GB+メモリ16GB(119,980円)、最新世代のGPUが欲しいならRTX 5050機(149,980円)ですが、どちらも上で挙げたCPUの弱点を抱えたままになります。

あと約2万円でRTX 5060の本命構成になります

ここがこの記事でいちばんお伝えしたい部分です。同じドスパラの実売で、178,880円のTHIRDWAVE AD-R7X56A-01Wを見てみます。

CPU
Ryzen 7 5700X(8コア16スレッド)
グラフィック
GeForce RTX 5060。最新のBlackwell世代で、DLSS 4のフレーム生成が使えます
メモリ
16GB DDR4
ストレージ
500GB Gen4 SSD
価格
178,880円(2026年10月9日時点・ドスパラ。黒のAD-R7X56A-01Bは183,880円)

Ryzen 5 4500+RTX 5060(159,980円)との差は18,900円。GPUは同じで、マザーボードもメモリも同じです。違いはCPUだけですが、その1点でCPU性能の弱さとPCIe 3.0の制限がまとめて解消します。164,980円のRTX 5050機(34周年記念モデル)と比べても、13,900円差でGPUが一段上がります。

メモリがDDR4である点は気になるかもしれませんが、ゲーム性能への影響はGPUやCPUの差に比べればはるかに小さいものです。予算をあと2万円前後伸ばせるなら、この帯ではこのRTX 5060機を選んだほうが満足度は高くなります。

なお、同じドスパラでもGALLERIAブランドのRTX 5060搭載機は204,980円からです(Ryzen 7 5700XのXGR7M-R56-GD、2026年10月11日時点)。同じCPUのTHIRDWAVE(白)のほうが2万6,100円安いため、ブランドで絞り込まずに探すことをおすすめします。

もう一段上、ビデオメモリ16GBの選択肢

ビデオメモリ8GBは、テクスチャ品質を上げたときや高解像度で効いてくる制約です。重いシングルプレイ作品を長く遊ぶつもりなら、16GBの構成も見ておく価値があります。

159,980円 — Ryzen 5 4500+RX 9060 XT 16GB
AD-R5A96G-01W。RX 9060 XTは16レーン接続なので、PCIe 3.0でもPCIe 4.0 x8と同じ帯域を確保できます。x16接続とビデオメモリ16GBを両立している、4500機で唯一の構成です。ただしCPU性能の弱さは残ります
178,880円 — Ryzen 7 5700X+RX 9060 XT 16GB
AD-R7X96G-01W。CPUの弱点もなくしたい場合はこちらです。10月8日の改定でこのモデルだけはわずかに下がり、本命のRTX 5060機と同じ価格になりました
208,880円 — Ryzen 7 5700X+RTX 5060 Ti 16GB
AD-R7X56C-01W。Ryzen 7 5700X機でGeForceのビデオメモリ16GBを確保する、いちばん安い構成です(Ryzen 5 4500版は189,980円)

2026年8月にこの帯で紹介していたRyzen 7 7700+RX 9060 XT 16GB(AD-R7A96G)は、10月9日時点で白の01Wでも208,880円まで上がっており、15万円前後の予算からは外れました。

RadeonとGeForceのどちらを選ぶかは、遊ぶタイトルによります。DLSSの完成度やタイトルごとの対応状況を重視するならGeForce側という判断もあります。この選び分けはGeForceとRadeonの比較記事で詳しく整理しています。

この価格帯で遊べるゲームの目安

余裕を持って遊べる
VALORANT、フォートナイト、原神、Apex Legendsなどの軽め〜中程度のタイトルは、フルHDで快適に動きます。競技系なら高いフレームレートも狙えます
設定を調整すれば遊べる
エルデンリング、ストリートファイター6、崩壊:スターレイルなどは、フルHDで中〜高設定が現実的なラインです
妥協が必要になる
モンスターハンターワイルズやサイバーパンク2077をレイトレーシング込みの高画質で、という遊び方は厳しくなります。設定を下げるか、上位帯を検討することになります

重量級タイトルを画質重視で遊びたいなら、20万円前後以上を見ておくほうが結果的に納得できます。

買う前に押さえておきたいこと

ブランドで絞り込まない
同じショップでも、ゲーミング向けブランド以外のほうが安いことがあります。ドスパラのTHIRDWAVEはその代表例です
メモリ16GBは死守する
GPUを1段落としてでもメモリ16GBを確保したほうが、体感の快適さは安定します
CPU名を末尾まで確認する
同じGPUで2万円ほど安いモデルは、CPUがRyzen 5 4500のことがほとんどです。THIRDWAVEには型番が同じでCPUだけ違うモデルもあるため、製品名のCPU表記まで確認してください
セールのタイミングを見る
フロンティアの週末セールなど、時期によって同じ予算でワンランク上が狙えます
周辺機器の予算を忘れない
モニターやマウス、キーボードが必要なら、本体とは別に2〜4万円ほど見ておく必要があります

比較検討するなら、セールの強いフロンティア、最安値クラスのパソコン工房(LEVEL∞)、定番のドスパラ(GALLERIA)を見比べてみてください。

よくある質問

Q.15万円でゲーミングPCは買えますか?

A.買えます。2026年10月9日時点で、Ryzen 5 4500・RTX 5050・16GB DDR4の構成が149,980円です(ドスパラ THIRDWAVE、白の01W)。ただし4500機はグラフィックボードとの接続がPCIe 3.0に制限されます。CPUの弱点がないRyzen 7 5700X+RTX 5050の34周年記念モデルは、10月8日の改定で164,980円になり15万円を超えました。

Q.16万円弱のRTX 5060搭載機は避けるべきですか?

A.CPUがRyzen 5 4500なら、おすすめしません。RTX 5060は8レーン接続・ビデオメモリ8GBのため、PCIe 3.0の制限がビデオメモリのあふれる場面で大きく効きます。18,900円足してRyzen 7 5700X版(178,880円)にするのが素直な選択です。

Q.15万円と17万円台後半、どちらがいいですか?

A.178,880円まで伸ばせるなら、そちらをおすすめします。Ryzen 7 5700XとRTX 5060の組み合わせで、159,980円のRTX 5060機(Ryzen 5 4500)と同じGPUのままCPUの弱点とPCIe 3.0の制限がなくなります。RTX 5050機(34周年記念モデル、164,980円)と比べてもGPUが一段上がります。

Q.どんなゲームが遊べますか?

A.VALORANTやフォートナイト、原神などの軽め〜中程度のタイトルはフルHDで快適です。モンスターハンターワイルズやサイバーパンク2077を高画質で遊びたい場合は、20万円前後以上を検討してください。

Q.メモリ8GBのモデルが安いのですが、避けるべきですか?

A.避けたほうが無難です。2026年の主要タイトルは推奨メモリ16GBが多数派で、8GBだとプレイ中のカクつきやロードの長さとして表れます。後から増設すると1万円前後かかるため、最初から16GBのモデルを選ぶほうが結果的に安くつきます。

まとめ・次に読みたい記事

15万円前後は、GPUよりもCPU名で中身が分かれる価格帯になりました。RTX 5060は16万円弱から買えますが、その価格帯はRyzen 5 4500との組み合わせです。15万円以内に収めるとRyzen 5 4500+RTX 5050が上限になるため、伸ばせるなら18,900円差のRyzen 7 5700X+RTX 5060(178,880円)がこの帯の本命です。価格は変動するため、購入前に各ショップで最新価格をご確認ください。