ROG Xbox Ally X20が2026年10月16日に発売されました。価格は税込25万8,800円で、ROG Xbox Ally X(16万9,800円)より8万9,000円高い機種です。中身がほぼ同じに見えるのに、この差額は何に払うのか。この記事はそこに答えます。

発売前日の10月15日に、PC Watch・ITmedia PC USER・PC Gamer・XDAなど国内外のレビューが一斉に出そろいました。レビュー各誌がAlly Xと比べた数字を見ると、ゲームのfpsはほぼ同じで、変わったのは画面・冷却・操作系です。ただし、改善点ばかりではなく、Ally Xより後退した点もあります。

この記事では、レビュー各誌の実測値を測定条件つきで並べ、公式仕様と突き合わせて違いを整理しました。そのうえで、米国と日本で差額の比率がどれだけ違うか、同じ予算のデスクトップBTOや他の携帯機と比べてどうかまで扱います。携帯機全体の選び方は携帯ゲーミングPCの選び方にまとめています。

ROG XBOX Ally X20の正面。半透明のブラックボディにゴールドのスティックリング、7.4型有機ELディスプレイ
ROG XBOX Ally X20の正面。左側が新しい可変式D-Pad(画像: ASUS公式製品ページより)© ASUSTeK Computer Inc.

発売日・価格・どこで買えるか

10月16日時点の販売状況です。価格は税込で、同日に価格.comと各社の製品ページで確認しました。

ROG Xbox Ally X20 — 258,800円
型番RC74XA-RZ2R24G1T。ASUS Store・ビックカメラ.com・ソフマップ.com・Joshin・コジマネット・パソコン工房・Amazon.co.jpが同じ258,800円で、量販店の多くは1%(2,588円相当)のポイント付きです。Amazonは販売・出荷ともAmazon.co.jpですが、「残り8点(入荷予定あり)」の表示でしたROG公式製品ページ
価格.comの最安は249,800円
全12ショップ中、量販店以外の1店舗だけの価格です。2番目に安いのは256,000円(2店舗)で、それ以外は希望小売価格どおりの258,800円に並んでいます
ROG Xbox Ally X20 Bundle — 442,800円
型番RC74XA-TW241TBMEGA。本体にARグラス「ROG XREAL R1 Edition 20」、dbrand製Killswitch、ペリカン製プロテクターケースが付きます。Amazonでは「通常1~2か月以内に発送」の表示で、すぐには届きません
付属品と保証
本体には68WのACアダプター(USB Type-C)とスタンドが付属します。ASUS公式のFAQには、ROG AllyシリーズはASUSの「あんしん保証」の対象外と明記されています。落下や水濡れに備えたい場合は、販売店の延長保証を検討してください
予約特典
ASUSの予約開始告知に予約特典の記載はありませんでした。価格.comのASUS Store欄には「同時購入で公式アクセサリ30%OFF」と表示されています

Amazonで買う場合は、販売・出荷がAmazon.co.jpの標準版ROG XBOX Ally X20(Amazon.co.jp)を選んでください。10月16日時点では在庫が少なめの表示でした。

X20と他の携帯機・同価格帯デスクトップの価格(2026年10月16日時点・税込)

ASUS・Lenovo・マウスコンピューターは公式直販価格。ROG Xbox Allyは量販店価格、Steam Deck OLEDはKOMODOの国内価格

Legion Go Gen 2(8.8型OLED/32GB/1TB)299200円
G-Tune RTX 5070搭載デスクトップ(Core i5-14400F/16GB/500GB)259800円
ROG Xbox Ally X20(Ryzen AI Z2 Extreme/24GB/1TB)258800円
ROG Xbox Ally X(Ryzen AI Z2 Extreme/24GB/1TB)169800円
Steam Deck OLED 512GB(16GB)137980円
ROG Xbox Ally(Ryzen Z2 A/16GB/512GB)129800円

Legion Go Gen 2(83N0001SJP)は2025年12月の発売時、想定売価が18万9,000円でしたが、10月16日時点ではLenovo直販・量販店とも29万9,200円です。同じ構成のまま約11万円上がり、希望小売価格では携帯機でいちばん高くなりました。なお価格.comの最安は量販店以外の23万9,800円です。

スペックで見るAlly Xとの違い

まず公式仕様の差分です。発売後のレビューでは、PC Watch・ITmedia PC USER・PC Gamerの3誌とも、CPU・メモリ・SSDがAlly Xと同一であることを確認しています。

同じところ

CPU・GPU — Ryzen AI Z2 Extreme
Zen 5/Zen 5cの8コア16スレッド、最大5.0GHz。内蔵GPUはRadeon 890M(RDNA 3.5)で、PC Gamerの比較表でもシェーダー数1024・最大2.9GHzと両機種で同じです
メモリ・SSD — 24GB LPDDR5X-8000/1TB
SSDはPCIe 4.0 x4接続のM.2 2280。容量も規格もAlly Xと変わりません
バッテリー・画面の解像度 — 80Wh/1920×1080・120Hz
バッテリー容量と解像度・最大リフレッシュレートも共通です

違うところ

画面 — 7型IPS液晶から7.4型有機ELへ
最大輝度はHDR時1400nits、SDRと全画面HDRでは600nits(ASUS公式)。VESA DisplayHDR True Black 1400認証です。可変リフレッシュレート(VRR)の下限はAlly Xの48Hzから30Hzに下がり、30fps台まで落ちる重いゲームでもティアリングが出にくくなりました
冷却 — エアフローとファンを再設計
ASUSは「新設計のエアフロー構造と高耐圧ファン」と説明しています。PC Watchは背面と上部の開口部が増えたと見ており、XDAはファンがわずかに大きくなったと書いています
アナログスティック — 従来型からTMRセンサーへ
Ally Xのスティックは公式仕様に方式の記載がなく、Notebookcheckは摩耗でドリフトが起きやすい従来型と伝えています。X20は磁気式のTMRセンサーでデッドゾーンを3%まで狭めました。操作感はPC Watchが「従来品とほぼ同じ」、XDAが「Ally Xより少し滑らか」と評価しています
D-Pad — 4方向/8方向を回転で切り替え
引き上げて90度回すと斜めが低くなる4方向モードになります。Ally Xではパーツを付け替える必要がありました。ただしXDAは「切り替えた位置でカチッと固定されない」と指摘しています
グリップ・ボタン — ラバー加工と形状変更
グリップにラバー加工が入り、バンパー・トリガー・フェイスボタンの形が変わりました。インパルストリガー(トリガー単独の振動)はAlly Xにも搭載済みの機能で、X20の新要素ではありません
microSD — Express対応、ただしUHS-IIは遅くなる
microSD Expressに対応した一方、ASUS公式FAQには「UHS-II対応カードを使用した場合、動作速度はUHS-I相当」とあります。Ally XはUHS-II対応なので、手持ちのUHS-IIカードを移すと遅くなります(ITmedia PC USERはX20をUHS-II対応と書いていますが、ASUS公式FAQではUHS-I相当です)
重さ・大きさ・ACアダプター
約756gでAlly Xの約715gより41g重く、幅は290mmから300mmに広がりました。ACアダプターは65Wから68Wになっています
ROG XBOX Ally X20の背面。半透明のボディ越しに内部が見え、ゴールドのラインとROG 20周年記念バッジがある
背面。内部が透けるトランスルーセントボディに、ROG 20周年記念バッジが入ります(画像: ASUS公式製品ページより)© ASUSTeK Computer Inc.

発売後レビューの実測で比べる

ここからは、レビュー各誌がX20とAlly Xを比べた数字です。PC Gamerは2台を並べて測っていますが、ITmedia PC USERのAlly Xの数値は2025年10月の同誌レビューのもので、ドライバーの版が違います。媒体をまたいで数字を比べないでください。

ゲームのfpsは誤差の範囲

サイバーパンク2077(内蔵ベンチマーク)

1920×1080 / レイトレーシング:低 / ターボ / Ally Xは2025年10月の同誌計測(ITmedia PC USER)

ROG Xbox Ally X2051.2fps
ROG Xbox Ally X47.65fps

ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON

1920×1080 / 画質:最高 / 120fps上限 / ウォッチポイント襲撃を2分間 / ターボ / Ally Xは2025年10月の同誌計測(ITmedia PC USER)

ROG Xbox Ally X2047.2fps
ROG Xbox Ally X46.2fps

ITmedia PC USERはX20がわずかに上回った理由を、新しいデバイスドライバーの可能性があり、同じドライバーなら差は誤差程度に収まるだろうと見ています。なお同誌によると、Cyberpunk 2077はFSRを有効にすれば平均60fpsを超えます。3DMark Time Spy(2560×1440)でも4,064対3,929で、傾向は同じです。

PC Gamerは電源接続・35Wで5本のゲームを比べています(一部はアップスケーリングの有無で2条件)。平均fpsの差は多くが0〜3fpsで、X20対Ally XでCyberpunk 2077(1080p・中設定)が42fps対41fps、F1 24(1080p・中設定)が85fps対84fpsでした。一方で、F1 24の1%Low(下位1%のフレームレート)はX20が61fps、Ally Xが76fpsとX20のほうが低く、Metro Exodus Enhanced(1080p・高設定)は平均22fps対27fpsとX20が負けています。PC Gamer自身の結論も「勝ち負けがあって全体では相殺される」というものです。

つまり、fpsを上げたくてAlly Xから買い替える理由はありません。同じチップを積む以上、これは発売前の予想どおりでした。

温度と騒音ははっきり改善した

数字で差が出たのは冷却です。PC Gamerが35W・電源接続でゲームベンチ中にHWiNFOで記録した値は、次のとおりでした。

ゲームベンチ中のCPU最高温度(35W・電源接続)

PC Gamer計測。最大CPUパッケージ電力はAlly Xが55W、X20が48W

ROG Xbox Ally X96℃
ROG Xbox Ally X2079℃

PC Gamerは長時間遊んでも80℃を超えなかったとしています。ITmedia PC USERはプレイ直後にサーモグラフィーで撮影し、本体の背面〜上部と画面は40℃近くまで上がる一方、手で持つグリップ部分はほとんど温まらなかったと報告しています。

騒音のdB値を測ったレビューは見つかりませんでした。PC Watchは「電源に接続した状態で、フルパワーで3Dゲームを走らせても、冷却ファンの騒音はかなり抑えられている」「高い風切り音がかなり抑えられていて、耳障りに感じにくい」と書いています。XDAは「少し冷えるが、違いが分かるのは長時間プレイのとき」と控えめです。

バッテリーはほぼ同じ

PCMark 10 Gaming Battery Lifeの駆動時間

ITmedia PC USER計測(満充電から休止状態まで)。Ally Xは2025年10月の同誌計測

ROG Xbox Ally X20178分
ROG Xbox Ally X172分

有機ELは明るい画面で電力を食うため、バッテリーが短くなる心配がありましたが、ITmedia PC USERの計測では2時間58分対2時間52分で差はほとんどありませんでした。実際のプレイでは、重いCyberpunk 2077で2時間強、かなり軽いタイトルで3時間半ほどだったそうです。XDAも「多くの場合およそ2時間」で、Ally Xと同程度としています。

PC Gamerはグラフで149分対125分としていますが、本文ではX20を2時間9分(129分)と書き、Ally Xは「少し下回る」程度としています。数字が合わないためグラフには載せていません。同誌によると17W設定ではほぼ3時間でした。PC WatchのPCMark 10 Gaming Battery Lifeは2時間46分で、こちらはX20単体の計測です。

画面は明るい、ただし劇的ではない

画面の評価はレビューによって温度差があります。PC Gamerは「ベッドでCyberpunk 2077の太陽を見て思わず目を細めた」と明るさを強調しています。PC Watchも「かなり明るい」との評価です。一方、XDAは「良くなったが、それほど劇的ではない」と書いています。輝度を測定器で測ったレビューは、今回確認した範囲にはありませんでした。

画面の大きさは7型から7.4型で、Steam Deck OLEDと同じサイズになりました。上部のベゼルが細くなったので、本体幅は10mmしか増えていません。

重さは携帯機の中でも重い側

本体重量(公式値)

ROG Xbox Ally X20756g
ROG Xbox Ally X715g
Steam Deck OLED640g

X20はSteam Deck OLEDより116g重くなります。ITmedia PC USERやPC Watchはグリップのラバー加工でホールド感が増したと評価していますが、寝転んで長時間持つ遊び方では差を感じやすい重さです。

日本では差額の比率が米国より大きい

レビューの多くは米国価格を前提に書かれている点に注意が必要です。PC Gamerの比較表では、X20は1,300ドル、Ally Xは1,000ドル(希望小売価格)で、差は300ドル、約3割増しです。PC Gamerが「新しい有機ELにいくら払えるか次第」と結論を保留しているのも、この300ドルという差が前提です。

日本ではAlly Xが16万9,800円、X20が25万8,800円で、差額は8万9,000円、約5割増しになります。Ally Xは2025年10月の発売時は13万9,800円でしたが、2026年2月に3万円値上げされています。発売時の価格と比べると、X20は約1.85倍の値段です。

ITmedia PC USERは、メモリやSSDの価格高騰を考えると「意外と頑張った値付け」と評価しています。部品高騰の影響を受けているのは確かですが、米国より差額の比率が大きいことは、海外レビューの結論をそのまま当てはめる前に知っておいてください。

バンドル版44万2,800円は誰のためか

バンドル版は本体に3点が付属し、標準版との差額は18万4,000円です。

ROG XREAL R1 Edition 20
171インチ相当の仮想スクリーンを表示できるゲーミングARグラスです。Edition 20は専用ドック「ROG Control Dock」を省いたモデルで、GAME Watchによると単体価格は11万9,980円。機能面は通常版と同じです
dbrand製Killswitch
スタンド付きの保護ケース・ハードカバー・ROGロゴ入りスキンシールのセットです
ペリカン製プロテクターケース
持ち運び用の耐衝撃ハードケースです

Edition 20が単体で11万9,980円であることを踏まえると、差額のうちKillswitchとプロテクターケースの分は6万4,020円ほどです。極端に割高ではありませんが、これは「ARグラスも欲しい人」向けの組み合わせで、携帯ゲーミングPCとしての性能が上がるわけではありません。ARグラスを使う予定がないなら標準版で十分です。Amazonでは1~2か月待ちの表示なので、急ぐならASUS Storeや量販店の在庫を確認してください。

その予算ならデスクトップも選択肢に入ります

25万8,800円は、デスクトップゲーミングPCならRTX 5070クラスに手が届く金額です。

マウスコンピューターのG-Tune DG-I5G70(Core i5-14400F・16GB・500GB・RTX 5070)は、10月16日時点で25万9,800円です。X20より1,000円高いだけで、専用GPU搭載のデスクトップが買えます。RTX 5070はVRAM 12GBを単体で持ち、システムメモリを共有するRadeon 890Mとは性能に数倍の差があります。さらに安くするなら、ドスパラのTHIRDWAVE AD-R7X57A-01W(Ryzen 7 5700X・16GB・500GB・RTX 5070)が10月16日時点で23万3,880円で、X20より約2.5万円安いRTX 5070機もあります。構成の比較は25万円台のゲーミングPCにまとめました。

もちろん、これは携帯性を無視した比較です。持ち歩いて遊びたい人や、デスクトップをすでに持っていて2台目が欲しい人にとっては意味のない比較です。判断が変わるのは「携帯性が絶対条件ではない」場合で、そのときは同じ予算の選択肢がX20だけではないことを一度考えてみてください。

こんな人に向きます・向きません

Ally Xの発熱やファンの音が気になっている人
実測で差がはっきり出たのは冷却です。CPU温度が下がり、グリップが温まりにくくなっています。画面の有機EL化とあわせて、不満点が熱と画面なら買い替える理由になります
これから初めて上位の携帯機を買い、画面にこだわりたい人
Ally Xを持っていないなら、有機EL・冷却・操作系がそろったX20を最初から選ぶのは筋が通っています。ただしAlly Xとの差額8万9,000円に見合うかは、画面をどれだけ重視するか次第です
20周年記念のデザインや所有感を重視する人
内部が透けるブラック×ゴールドのデザインは通常モデルにない要素です
fpsを上げたくてAlly Xから買い替える人には向きません
レビューの実測でfpsは誤差の範囲でした。XDAも「Ally Xを持っているなら買い替える価値は薄い」と結論づけています
性能を最優先する人には向きません
同じ予算ならRTX 5070搭載のデスクトップBTOが買えます。携帯性が必須でないなら比べてから決めてください
UHS-IIのmicroSDカードを使い回したい人は注意
X20ではUHS-I相当の速度に落ちます。速度を求めるならmicroSD Expressカードの買い直しが必要で、1TBは4万円前後からです(PC Watch)。詳しくはmicroSD ExpressとmicroSDXCの違いで扱っています

なお、X20はAlly Xと同じくWindows 11を搭載しているため、VALORANTやApex LegendsのようにSteamOS(Steam Deck・Steam Frame)では動かないカーネルレベルのアンチチート採用タイトルも遊べます。SteamOS機との違いはSteam Deck・Steam Frameで遊べない人気ゲーム一覧にまとめています。

Game Passのゲームを本体のXboxアプリから入れる場合は、Steamとは決まりが少し違います。インストールが始まらない、0x8で始まるコードで止まるといったトラブルの多くはGaming Servicesという部品が原因で、外付けSSDをインストール先にするならNTFSでフォーマットしておく必要があります。対処の手順はXboxアプリでゲームがインストールできない・起動しないときの直し方にまとめました。

参考にしたレビュー

PC Watch|透明だけじゃない。「ROG XBOX Ally X20」の7つの進化点をチェックした

ITmedia PC USER|ASUS JAPANのポータブルゲーミングPC「ROG XBOX Ally X20」を試す

PC Gamer|Xbox Ally X 20 vs Xbox Ally X(英語)

XDA|Asus ROG Xbox Ally X20 review(英語)

GAME Watch|「ROG Xbox Ally X20」予約開始の詳報

よくある質問

Q.ROG Xbox Ally X20とROG Xbox Ally Xの違いは何ですか

A.CPU(Ryzen AI Z2 Extreme)、メモリ24GB、SSD 1TB、バッテリー80Whは同じです。違うのは、7.4型有機ELディスプレイ、再設計された冷却、TMRセンサーのスティック、回転で切り替える可変式D-Pad、microSD Express対応、20周年記念デザインです。重さは41g増えて約756gになりました。

Q.性能(fps)に差はありますか

A.発売後のレビューでも誤差の範囲でした。ITmedia PC USERの計測ではCyberpunk 2077が51.2fps対47.65fps、ARMORED CORE VIが47.2fps対46.2fpsで、PC Gamerの計測ではタイトルによってAlly Xが上回るものもありました。fpsを上げる目的で買い替える機種ではありません。

Q.Ally Xから買い替える価値はありますか

A.fps目的なら価値はありません。差が出たのは冷却で、PC Gamerの計測ではCPU最高温度が96℃から79℃に下がりました。Ally Xの発熱やファンの音、液晶の画質に不満があるなら検討の余地はありますが、XDAは買い替えをすすめていません。

Q.バッテリーは有機ELで短くなりましたか

A.ほぼ変わりません。ITmedia PC USERのPCMark 10の計測ではX20が2時間58分、Ally Xが2時間52分でした。実プレイではCyberpunk 2077で2時間強、軽いタイトルで3時間半ほどと報告されています。

Q.手持ちのmicroSDカードはそのまま使えますか

A.使えます。ただしASUS公式FAQによると、UHS-II対応カードはUHS-I相当の速度で動作します。Ally XではUHS-IIの速度が出ていたカードでも、X20では遅くなります。速度を求めるならmicroSD Expressカードが必要です。

Q.どこで買うのが安いですか

A.10月16日時点では、ASUS Store・主要な量販店・Amazon.co.jpが258,800円で並んでいます。量販店の多くは1%のポイントが付きます。価格.comの最安は249,800円ですが、量販店以外の1店舗だけの価格です。

Q.同じ予算でデスクトップゲーミングPCは買えますか

A.買えます。G-TuneのRTX 5070搭載モデル(DG-I5G70)は10月16日時点で259,800円で、X20とほぼ同額です。専用GPUとの性能差は大きいので、携帯性が不要ならデスクトップのほうが同じ予算で高い性能を得られます。

Q.Steam Deck OLEDと比べてどうですか

A.画面は同じ7.4型の有機ELです。Steam Deck OLEDは512GBが137,980円とX20より12万円以上安く、重さも約640gで116g軽い一方、OSはSteamOSで、VALORANTなど一部の対戦ゲームが動きません。遊びたいゲームがWindowsでしか動かないならX20やAlly Xを選ぶことになります。

総評 冷却と画面に8.9万円を払えるかで決まる

3.0

良い点

  • +ROG Allyシリーズ初の7.4型有機ELで、HDR時の明るさとVRR下限30Hzが効く
  • +冷却が実測で改善し、CPU最高温度が下がりグリップも温まりにくい
  • +TMRスティック・可変式D-Pad・ラバーグリップで操作系の完成度が上がった

気になる点

  • −CPU・メモリ・SSDはAlly Xと同じで、fpsは誤差の範囲
  • −日本ではAlly Xより約5割高く、米国(約3割高)より差額の比率が大きい
  • −41g重くなり、UHS-II対応microSDカードはUHS-I相当の速度に落ちる

まとめ・次に読みたい記事

ROG Xbox Ally X20は、Ally Xと同じチップに有機EL・新しい冷却・操作系の改良を載せた20周年記念モデルです。発売後のレビューでも、fpsは誤差の範囲で、差が出たのは温度と画面でした。重さとmicroSDの速度のように後退した点もあります。

Ally Xの熱や画面に不満がある人、記念モデルとしてのデザインを重視する人には選ぶ理由があります。一方で、fpsを求める人や、日本での5割増しという差額に納得できない人は、Ally Xか、同じ予算のデスクトップBTOと比べてから決めてください。