Amazonのプライム感謝祭が近づくと、「最大◯%オフ」の商品が一斉に並びます。ただ2026年は、メモリとSSDの相場そのものが1年で数倍に上がっています。セールの割引率だけを見て買うと、「去年の通常価格より高いセール品」をつかむおそれがあります。

結論から言うと、モニターのように「セールのたびに実際に値下がりしてきた」カテゴリは今回も狙う価値があります。一方でメモリ・SSDは、セールの値引きより相場の上昇のほうがはるかに大きく、今年のプライムデーでもほとんど動きませんでした。同じ「PCパーツ」でも、扱いを分けて考える必要があります。

この記事では、価格.comに残っている過去2年分の最安値データから、メモリ・SSD・モニター・ルーターの8製品について「1年前のプライム感謝祭のときの価格」と「今」を並べました。あわせて、Amazonの商品ページにある「参考価格」「過去価格」の定義をページ上の説明文から確認し、割引率の数字をどう読めばいいかを整理しています。10月16日の本セール初日に各商品の価格を確かめ直し、買ってよいか見送るかを数字で判定しました。

先に結論

モニターは狙ってよいカテゴリです
価格履歴を確認できた2製品はどちらも、去年のプライム感謝祭やブラックフライデーで実際に値下がりしていました。ただし10月16日時点で過去1年の最安を下回っていたのはLGの27GX700A-Bだけで、IODATAのEX-GD251UHは昨年の感謝祭の価格にも届いていません。製品ごとに見てください
メモリ・SSDは「セールだから」で買わないでください
1年で2〜6倍に上がっており、今年7月のプライムデーでも、今回の感謝祭が始まってからも、価格.comの最安値はほとんど動いていません。必要な量が決まっていて、今の相場を受け入れられる場合だけ買う、という判断になります
ルーターは去年の最安値を物差しにしてください
今回見たWi-Fi 7ルーターは1年で約3割上がっていました。10月16日のセール価格は1万2,300円で、去年の1万円前後の水準には戻っていません
Amazon限定型番が通常版より安くなったものもあります
レーシングホイールのG923dと外付けSSDのGH25は、セール前は通常版より高かったのが、感謝祭で通常版と並ぶか下回る価格になりました。G923dは保証が1年短い点だけ確認してください
ゲーミングPC本体はBTO各社のセールと比べてください
同じ時期にパソコン工房などがセールを実施しています。ポイントアップには上限があるため、高額な本体ほどAmazonの還元は割合として小さくなります

プライム感謝祭2026の日程と条件

Amazonが9月24日に出したプレスリリースによると、今年のプライム感謝祭は次の日程です。4回目の開催で、対象商品は昨年の200万点以上から400万点以上に増えています。

先行セール
10月13日(火)0時〜10月15日(木)23時59分の3日間
本セール
10月16日(金)0時〜10月19日(月)23時59分の4日間
参加条件
Amazonプライム会員限定のセールです。会員でない場合は無料体験の登録が必要になります
ポイントアップキャンペーン
エントリーのうえ、10月13日〜19日に合計1万円(税込)以上買うと、条件の達成状況に応じてポイントが上乗せされます。上限は1万ポイントで、期間限定ポイントです。Amazon Mastercardの利用や対象カテゴリーの購入でさらに還元率が上がり、最大10万ポイントが当たる抽選も付きます
エントリー期間
9月24日(木)14時〜10月19日(月)23時59分。エントリーしないと上乗せの対象になりません。先行セール前に済ませておくのが確実です
dポイント連携キャンペーン
Amazonアカウントとdアカウントの連携者が対象で、エントリーが必要です。期間中にはじめて連携した人は、10月13日〜19日の買い物総額に対してdポイント最大20%還元(上限1,000ポイント)。累計5,000円以上の購入とdポイント500ポイント以上の利用で、最大10万ポイントが当たる抽選にも参加できます
プライム感謝祭ポイントアップキャンペーンの告知画像
ポイントアップキャンペーンはエントリー制です画像: Amazonプレスリリースより / © Amazon.com, Inc. or its affiliates
Amazonのプレスリリース(2026年9月24日)

なお、昨年(2025年)は「先行セールの価格はプライム感謝祭の期間中も維持される」と報じられていました。今年のプレスリリースにはこの記載がありません。

先行セールの価格は本セールでも続きました

この記事で扱った商品のうち、先行セール中の価格を第三者の記録で確かめられたものは、10月16日の本セール初日も同じ価格でした。

Logicool G G923d
先行セール初日(10月13日0時21分更新)のエルミタージュ秋葉原の記事で3万8,800円。10月16日も3万8,800円です
SanDisk エクストリーム V2 2TB(GH25)
10月13日配信(14日8時更新)のエルミタージュ秋葉原の記事で5万1,980円。10月16日も5万1,980円です

LGの27GX700A-B、IODATAのEX-GD251UH、ASUS VA249QGS、Dell S2725QC-Aの4商品は、10月11日と10月16日の価格が同じでした。先行セール中の記録は見つけられていないため、その間に一時的に動いた可能性は残りますが、本セールになって10月11日より安くなったわけではありません。バッファローのWSR3600BE4P/NBKは10月11日から10月16日までに下がっていますが、下がったのが先行セール中か本セールからかは分かっていません。

価格.comの価格推移グラフはAmazonを集計対象から外しているため、Amazonの先行セール中の価格は価格.comからはさかのぼれません。ここではPCパーツ情報サイトが先行セール中に記事で伝えた価格で確かめています。

エルミタージュ秋葉原「ロジクールG『G923d』を税込38,800円で販売中」(10月13日) エルミタージュ秋葉原「SanDiskの小型ポータブルSSD、2TBが29%オフの51,980円」(10月13日)

1年前の感謝祭から、価格はどう動いたか

価格.comの価格推移グラフには、製品ごとに過去2年分の最安値が日別で残っています(Amazonは集計対象から外されています)。そこから、昨年のプライム感謝祭の本セール初日(2025年10月7日)の最安値と、2026年10月10日の最安値を取り出して比べました。

1年前のプライム感謝祭と比べた価格の倍率

価格.comの価格推移グラフに記録された最安値(Amazonは集計対象外)で、2025年10月7日の値を1としたときの2026年10月10日の倍率。当サイトで計算。

DDR5メモリ Crucial 32GB(16GB×2)5.8倍
NVMe SSD Samsung 990 PRO 2TB3.2倍
NVMe SSD Crucial P310 2TB2.9倍
NVMe SSD WD_BLACK SN7100 2TB2.8倍
外付けSSD SanDisk エクストリーム V2 2TB2.2倍
Wi-Fi 7ルーター バッファロー WSR3600BE4P-BK(通常版)1.3倍
ゲーミングモニター IODATA EX-GD251UH1倍
有機ELモニター LG 27GX700A-B0.8倍

金額で書くと、DDR5メモリ(CT2K16G56C46U5)は1万2,980円から7万4,780円へ、6万円以上上がっています。2TBのNVMe SSDは3製品とも1万8,000〜2万5,000円前後だったものが、5万3,800〜7万8,980円になりました。メモリとSSDが値上がりしている背景はメモリ不足は2028年まで続くのかで詳しく扱っています。

一方で、モニターはまったく逆の動きです。LGの有機ELモニター27GX700A-Bは8万9,800円から7万1,980円に下がり、IODATAの240Hzモニターもほぼ横ばいでした。ルーターは1年で約3割上がっていて、その中間にあたります。

つまり「PCパーツのセール」とひとまとめにはできません。同じ20%引きでも、相場が下がっているモニターと、相場が数倍になったSSDとでは意味がまったく違います。

買ってよいもの、慎重に見るべきもの

モニターはセールで実際に下がってきました

モニターは、過去のセールでの値動きがはっきり残っています。

LGの27GX700A-Bは、昨年の感謝祭の先行セール初日(2025年10月4日)に価格.comの最安値が10万8,900円から8万9,800円へ下がり、約17%安くなりました。今年7月のプライムデーでも、7月8日に7万8,810円、7月12日には7万6,050円まで下がっています。IODATAのEX-GD251UHも、昨年の感謝祭の直前(2025年10月3日)に1万9,980円から1万6,980円へ下がり、ブラックフライデー期間の2025年11月18日には過去最安の1万4,980円まで下がりました。

このように、セールのたびに値下がりした記録があり、相場も上がっていないカテゴリは、プライム感謝祭で狙う意味があります。モニター選びそのものはゲーミングモニターの選び方、有機ELの向き不向きは有機ELゲーミングモニターは買いかを参考にしてください。

メモリとSSDはセールより相場のほうが強い

メモリとSSDは、セールでほとんど動いていません。今年7月のプライムデー(先行セール7月7日〜、本セール7月10日〜13日)の前後を見ると、DDR5メモリは6月30日から7月16日まで6万4,780円のまま、WD_BLACK SN7100 2TBも7月2日以降5万5,980円のままでした。

もう一つ気になる動きがあります。Samsung 990 PRO 2TBは、プライムデー直前の7月3日に最安値が7万9,979円から9万6,980円へ1万7,001円跳ね、セール中の7月12日に8万9,892円、セール後の7月17日に7万4,980円という推移でした。セール中の価格は、直前の跳ねた値と比べれば安く見えますが、6月末の水準より高いままです。今回の感謝祭の前も、9月28日の6万9,800円から10月9日には7万8,980円へ上がっています。

プライム感謝祭が始まってからも、この傾向は変わっていません。価格.comの最安値で10月11日と10月16日を比べると、次のとおりです。

DDR5メモリ Crucial CT2K16G56C46U5(16GB×2)
7万4,780円のまま動いていません。1年前の感謝祭(1万2,980円)の約5.8倍です
DDR5-5600 16GB×2の最安クラス
取扱1店舗のKOWIN KWEU560032が10月12日に5万5,980円で載っていましたが、10月13日以降は価格の掲載がありません。複数店で買える最安のApacer FL.32GAC.PKRK2(7店舗)は6万2,800円から6万3,500円へ、700円上がりました
NVMe SSD 2TB
Crucial P310は5万3,800円(在庫が「問合せ」の楽天の出品で、在庫ありの店では5万8,489円から)、WD_BLACK SN7100は5万4,980円で、どちらも10月11日と同じです。Samsung 990 PRO 2TBは、Amazon以外の店の最安が10月11日〜15日を通じて7万8,980円のままでした。10月16日の価格.com最安7万7,000円はAmazonの価格です。どちらも9月28日の6万9,800円には戻っていません

セールが始まっても、メモリとSSDは高騰前の水準にはまったく戻っていません。

価格.comの最安値は掲載ショップ全体の最安で、過去の推移グラフにはAmazonが含まれません。そのため、この上下が「安い店の在庫が切れた」ことによるものか、それ以外の理由によるものかは、データからは区別できません。ただ、買う側から見れば結果は同じです。セール直前の数日間の価格と比べても意味がなく、もっと長い期間の価格と比べる必要があります。

メモリやSSDは、セールの割引率ではなく「今の相場で買う必要があるか」で判断してください。増設を半年以内に予定しているなら待っても安くなる見込みは薄く、急ぎでなければ見送る、というのが現実的です。容量の考え方はストレージの選び方にまとめています。

グラフィックボード単体も同じ理由で慎重に見てください。GPUに載るGDDR7メモリの供給が逼迫し、RTX 5070 Tiが9月だけで大きく値上がりした例をゲーミングPCはいくら値上がりしたのかで記録しています。今年7月のプライムデー期間中も、価格.comの最安値はRyzen 7 9800X3D(BOX)が5万6,000〜5万9,000円台、RTX 5060搭載のMSI GeForce RTX 5060 8G VENTUS 2X OCが5万6,000円前後で推移し、セールらしい値下がりは見られませんでした。

ルーターは去年の最安値と比べてください

バッファローのWi-Fi 7ルーターWSR3600BE4Pの通常版(WSR3600BE4P-BK)は、価格.comの最安値が昨年の感謝祭のころは9,858円、2025年12月11日には8,586円まで下がっていました。それが10月10日時点では1万3,141円です。今回の事前公開品になっているAmazon限定型番(WSR3600BE4P/NBK)も、昨年の感謝祭のころの1万980円が、10月11日時点で1万4,480円になっています。

ルーターはメモリほど極端ではないものの、相場が上がっているカテゴリです。10月16日のAmazon価格はWSR3600BE4P/NBKが1万2,300円(プライム会員限定価格)で、10月11日より2,180円下がりましたが、去年の1万円前後という水準には届いていません。ゲーム用にルーターを選ぶ基準はゲーミングルーターの選び方で扱っています。

本当に安いかの見抜き方

「参考価格」はメーカー等の希望小売価格です

Amazonの商品ページでは、取り消し線付きの比較価格に「参考価格」「過去価格」などのラベルが付いています。それぞれの意味は、ラベルの横の説明に書かれています。

参考価格は「製造業者、卸売業者、輸入総代理店等、小売業者以外の者(中略)が新品の商品について設定し、あらかじめカタログや商品本体への印字等により公表されている希望小売価格または製造業者等が広く小売業者に対して呈示している参考小売価格」を指す、と説明されています。つまり、直前まで売られていた価格ではありません。

たとえばLGの27GX700A-Bは、10月11日時点で「参考価格10万8,900円、40%オフで6万5,300円」と表示されていました。10万8,900円は発売直後(2025年9月)の価格.com最安値10万9,800円とほぼ同じ、1年前の水準です。価格.comの最安値は9月中旬から10月5日まで7万6,000円前後、10月6日以降は7万1,980円でした。9月の水準と比べた実際の値下がり幅は約14%、直前5日間と比べると約9%です。今年5月14日にも6万9,980円まで下がった時期があり、セール以外の時期に安くなることもあります。6万5,300円は、価格.comに残るAmazon以外の店の過去1年の最安である、この6万9,980円も下回る水準です。それでも「40%オフ」は1年前の価格と比べた数字だということになります。この表示と価格は、本セール初日の10月16日も同じでした。

IODATAのEX-GD251UHも「参考価格1万9,980円、10%オフで1万7,980円」と表示されていました。こちらは昨年の感謝祭で1万6,980円、ブラックフライデー期間に1万4,980円まで下がった実績がある製品なので、「10%オフ」でも過去の安値には届いていません。10月16日も同じ表示・同じ価格で、プライム感謝祭のセール表示は付いていませんでした。

逆の例もあります。バッファローのWSR3600BE4P/NBKは、10月16日に「参考価格1万2,980円から5%オフで1万2,300円」と表示されていました。ところが10月11日のAmazon価格は1万4,480円で、参考価格より1,500円高く売られていたことになります。参考価格は直前の売価とは関係なく決まっているので、割引率が小さく見えても、直前より大きく下がっている場合があります。

参考価格の表示については、2017年12月27日に消費者庁がアマゾンジャパンに景品表示法に基づく措置命令を出した例があります。対象はクリアホルダー3種類、ブレーキフルード、甘酒の計5商品で、メーカーが一般消費者向けに示していない社内管理用の価格や、メーカー希望小売価格より高い価格が「参考価格」として表示されていたことが問題とされました。同社は取消訴訟を起こしましたが、2021年2月9日に上告を取り下げ、命令が確定しています。上のLGやIODATAの例は、発売当初の価格に近い金額が表示されているもので、この事案とは性質が異なります。問題は表示が違法かどうかではなく、参考価格からの割引率が「今買う価値」を示しているわけではない、という点です。

東京大学ビジネスロー・ワーキングペーパー「誰が不当な二重価格表示をしたかが争われた事例 -アマゾンジャパン事件-」(小野田志穂、2021年9月)

「過去価格」は直近90日の中央値です

もう一つの「過去価格」は、「販売主体を問わず、直近90日間において販売実績がある販売価格の中央値」と説明されています。期間限定のセール価格は計算から除かれるため、参考価格よりは実態に近い物差しです。

ただし注意点が2つあります。マーケットプレイスの出品者の価格も含めた中央値であること、そして色違い・サイズ違いのバリエーションをまとめて計算している場合があることです。Dellの4KモニターS2725QC-Aは「過去価格4万6,465円」に対して4万1,480円(11%オフ)と表示されていましたが、これも90日の真ん中の値であって、最安値ではありません。

価格履歴は1年分を見る

いちばん確実なのは、価格の推移を自分の目で見ることです。方法は2つあります。

Keepa(Amazonの価格履歴)
ブラウザ拡張機能を入れると、Amazonの商品ページにその商品の価格推移グラフが表示されます。Amazon本体の価格と、マーケットプレイスの新品価格を分けて確認できます
価格.comの価格推移グラフ
製品ページの「価格推移グラフ」から、掲載ショップの最安値を過去2年分さかのぼれます。グラフの集計からはAmazonが外されているので、Amazon以外の店の相場を知る物差しになります。この記事のデータもここから取っています

見るべきなのは「直前の価格より安いか」ではなく、「過去1年の最安値と比べてどうか」です。LGの27GX700A-Bは、今年7月2日に最安値が11万9,790円へ跳ね、7月8日に7万8,810円へ下がりました。7月2日と比べれば34%引きに見えますが、6月30日の9万3,390円と比べると約16%引きです。数日前の値段を基準にすると、割引を大きく見積もってしまいます。

Keepa公式サイト

Amazon限定型番は横並びで比べにくい

セール対象には「Amazon.co.jp限定」の型番がよく含まれます。価格.comでは通常版と別の製品ページに分かれているため、Amazon限定の型番で検索しても、通常版の安値が目に入りません。

分かりやすい例が、SanDiskの外付けSSD「エクストリーム V2 2TB」です。Amazon限定のエコパッケージ版(SDSSDE61-2T00-GH25)はAmazonで7万8,000円で、価格.comでのGH25の最安値も7万7,900円と、ほぼAmazonの価格がそのまま最安になっています。ところが通常版(SDSSDE61-2T00-G25)の価格.com最安値は5万1,980円でした。どちらも読込1,050MB/s・書込1,000MB/sの同じシリーズで、差は2万6,020円でした(いずれも10月11日時点)。プライム感謝祭ではGH25が5万1,980円まで下がり、この差はほぼ解消しています。詳しくは後半の外付けSSDの節で扱います。

バッファローのWi-Fi 7ルーターも同じ構図です。Amazonで売られているのはAmazon限定型番のWSR3600BE4P/NBK(10月11日時点1万4,480円)ですが、価格.comでは通常版のWSR3600BE4P-BKが1万3,141円、別の型番のWSR3600BE4P/DBKが1万1,980円でした(どちらも10月11日時点の最安値)。10月16日はNBKがAmazonで1万2,300円(プライム会員限定価格)に下がり、通常版BKの最安値1万2,898円は下回りましたが、DBKの1万1,980円にはまだ320円届いていません。

ロジクールのレーシングホイールは、価格だけでなく保証期間も違います。Amazon限定のG923dは5万7,500円で保証1年、通常版のG923は5万2,180円で保証2年でした(10月11日時点、両方の商品ページに記載)。このとき通常版G923の出荷元・販売元はAmazonではなく「おくすリストア本店」という出品者でした。10月16日には、G923dがプライム感謝祭のセールで3万8,800円、通常版G923は出荷元・販売元ともAmazonで4万3,118円になり、今度は限定版のほうが4,318円安くなっています。差額と保証1年の違いをどう見るかは、後半のレーシングホイールの節で判定しています。

販売元・出荷元と「残り◯点」を確認する

商品ページの購入ボタンの近くには「出荷元」と「販売元」が書かれています。販売元がAmazon.co.jp以外の場合、返品や初期不良の相談先はまずその販売元になります。たとえば今回の事前公開品のうち、KTCの27インチWQHDモニター(H27T27S)は、10月11日時点では出荷元がAmazon、販売元はFPD Nipponという別の会社でした(10月16日はAmazon.co.jpの販売に変わっています)。

もう一つ見落としやすいのが、購入欄の下にある「中古品」の欄です。今回調べた商品の中にも、新品は「在庫あり」なのに、中古の欄にだけ「残り1点」と出ているものが複数ありました。中古の出品を新品と取り違えないよう、購入前に「新品」の欄が選ばれていることを確認してください。当サイトは、トラブルが起きたときに原因を自分で切り分けにくい中古のPCパーツはおすすめしていません。理由は中古ゲーミングPCは買っていいかで説明しています。

セール直前に価格を引き上げて割引率を大きく見せる「事前値上げ」の問題と、消費者庁の二重価格表示のルールについては、ゲーミングPCのブラックフライデー・年末年始セール攻略で解説しているので、ここでは繰り返しません。

ゲーミングPC本体はBTO直販のセールと比べる

ゲーミングPC本体を買うなら、Amazonよりも、同じ時期にBTO各社が行っているセールと比べてください。理由は3つあります。

BTO各社もこの時期にセールをしています
パソコン工房は「NVIDIA怒涛の全力祭」を10月26日10時59分まで実施しています。10月11日時点で、Ryzen 7 5700XとRTX 5060を組み合わせたLEVEL-M155-R57X-RKX(メモリ16GB、8GB×2のデュアルチャネル)は通常17万9,800円がセール価格17万4,700円で、同じCPU・GPUのドスパラTHIRDWAVE AD-R7X56A-01W(メモリ16GB×1、17万8,880円)より4,180円安くなっていました
ポイントアップには上限があります
プライム感謝祭のポイントアップは上限1万ポイントです。Amazonで17万円台の本体を買う場合、上限の1万ポイントまで届いても還元は約5.7%(期間限定ポイント)で、金額が大きくなるほど割合は下がります
構成を自分で選べます
BTO直販ならメモリやSSDの容量を注文時に選べます。メモリ・SSDが高い今年は、どこに予算をかけるかを自分で決められることの価値が大きくなっています

パソコン工房とドスパラの価格帯ごとの比較はドスパラとパソコン工房はどっちがいいか、年間のセール周期はゲーミングPCのセール時期にまとめています。

パソコン工房 LEVEL-M155-R57X-RKX

事前公開されている対象品のうちゲーマー向け

電撃ホビーウェブが10月9日に掲載した事前公開商品の一覧と、Amazonの特設ページに載っている商品から、ゲーム用途で候補になるものを選びました。特設ページの「おすすめブランド」には、Logicool G、SanDisk、バッファロー、Meta Questも入っています。

価格はAmazonの税込・新品価格で、本セール初日の10月16日に商品ページで確かめたものです。比較のため、セール前の10月11日時点の価格も並べています。

電撃ホビーウェブの事前公開商品一覧

本セール初日の価格と判定

判定の物差しは、価格.comに残る過去1年の最安値、昨年の感謝祭の価格、今年7月のプライムデーの価格です。価格.comの価格推移グラフはAmazonを集計に含めないため、ここでの過去の最安値はAmazon以外の店の記録です。Amazon限定型番で価格.comに履歴がないものは、Amazonの「過去価格」(直近90日の中央値)で見ています。

LG 27GX700A-B(有機EL・WQHD・280Hz)
10月11日 6万5,300円 → 10月16日 6万5,300円(参考価格から40%オフ、タイムセール表示)。過去1年の最安は2026年5月14日の6万9,980円、昨年の感謝祭は8万9,800円、今年のプライムデーは7万6,050円。判定は「買ってよい」です。どの物差しよりも安い水準です。ただし感謝祭で下がったのではなく、セール前から同じ価格です
Logicool G G923d(レーシングホイール)
10月11日 5万7,500円 → 10月16日 3万8,800円(プライム感謝祭セール、33%オフ)。通常版G923は10月16日の最安値が4万2,687円、Amazon販売分が4万3,118円、過去1年の最安は2026年4月16日の4万1,596円です。判定は「買ってよい」です。保証は通常版より1年短い1年ですが、通常版の過去1年の最安より2,796円安くなっています
ASUS VA249QGS(23.8型・フルHD・120Hz、Amazon限定型番)
10月11日 1万3,980円 → 10月16日 1万3,980円(タイムセール表示)。過去価格1万7,480円より3,500円(20%)安い水準です。判定は「用途が合うなら買ってよい」です。ただし価格.comに履歴がなく、セール前から同じ価格なので、感謝祭で下がったわけではありません
IODATA EX-GD251UH(24.5型・フルHD・240Hz)
10月11日 1万7,980円 → 10月16日 1万7,980円(プライム感謝祭のセール表示なし)。過去1年の最安は2025年11月18日の1万4,980円、昨年の感謝祭は1万6,980円。Amazon以外では10月15日まで1万7,825円の店がありました。判定は「見送り」です。昨年の感謝祭より1,000円、昨年のブラックフライデーより3,000円高い価格です
Dell S2725QC-A(27型・4K・120Hz、Amazon限定型番)
10月11日 4万1,480円 → 10月16日 4万1,480円(タイムセール表示)。過去価格4万6,465円からの割引は11%です。判定は「見送り」です。セール前と同じ価格で、価格.comにも履歴がないため、ブラックフライデーと比べてからでも遅くありません
バッファロー WSR3600BE4P/NBK(Wi-Fi 7、Amazon限定型番)
10月11日 1万4,480円 → 10月16日 1万2,300円(プライム会員限定価格、参考価格1万2,980円から5%オフの表示)。この型番の過去1年の最安は2025年11月18日の9,330円、昨年の感謝祭は1万980円。判定は「見送り」です。昨年の感謝祭より1,320円高く、別型番WSR3600BE4P/DBKの最安値1万1,980円にも届いていません
SanDisk エクストリーム V2 2TB(GH25、Amazon限定エコパッケージ)
10月11日 7万8,000円 → 10月16日 5万1,980円(プライム感謝祭セール、29%オフ)。過去1年の最安は2025年11月18日の3万333円。判定は「セール狙いなら見送り」です。通常版との価格差はなくなりましたが、過去1年の最安値(3万333円)の1.7倍です

過去1年の最安値を1としたとき、10月16日の価格がどこにあるかを並べると、LGの27GX700A-BとG923dだけが1を下回っています。

過去1年の最安値に対する10月16日の価格

過去1年の最安値は、価格.comの価格推移グラフ(Amazonは集計対象外)の2025年10月16日〜2026年10月12日の最安値。10月16日の価格は、SN7100とDDR5メモリが価格.comの最安値、それ以外はAmazonの販売価格。G923dは通常版G923の最安値と比べています。1を下回れば、Amazon以外の店の過去1年の記録よりも安い水準です(Amazon自身の過去価格は含みません)。当サイトで計算。

DDR5メモリ Crucial CT2K16G56C46U55.06倍
NVMe SSD WD_BLACK SN7100 2TB3.02倍
外付けSSD SanDisk GH25 2TB1.71倍
ルーター バッファロー WSR3600BE4P/NBK1.32倍
モニター IODATA EX-GD251UH1.2倍
ホイール G923d(通常版G923の最安と比較)0.93倍
有機ELモニター LG 27GX700A-B0.93倍

ゲーミングモニター

LG UltraGear 27GX700A-B

26.5インチ/WQHD/280Hz/有機EL(第4世代タンデムOLED)/10月16日時点 65,300円

2025年9月に発売された有機ELモニターで、Amazonの参考価格は10万8,900円です。1年で価格.comの最安値が2割以上下がり、6万5,300円はAmazon以外の店の過去1年の最安(6万9,980円)も下回っています。感謝祭で値下がりしたのではなく10月11日から同じ価格ですが、ブラックフライデーまで待つ理由は薄い水準です。

IODATA GigaCrysta EX-GD251UH

24.5インチ/フルHD/240Hz/HDMI・DisplayPortとも240Hz対応/10月16日時点 17,980円

HDMIでも240Hzが出るので、PCと家庭用ゲーム機を切り替えて使う人にも向く入門クラスの240Hzモニターです。10月16日も1万7,980円のままで、昨年の感謝祭の1万6,980円を下回りませんでした。昨年はブラックフライデー期間に1万4,980円まで下がっているので、急ぎでなければそちらを待つほうが得です。

ASUS VA249QGS

23.8インチ/フルHD/120Hz/IPS/高さ調整・縦回転対応/10月16日時点 13,980円

高さ調整と縦回転ができる120Hzモニターです。対戦ゲームで高いリフレッシュレートを求めるなら物足りませんが、サブモニターや予算を抑えた1台目には手頃です。価格は10月11日から変わっていません。

Dell S2725QC-A

27インチ/4K/最大120Hz/IPS/USB-C(最大65W給電)/10月16日時点 41,480円

ゲーム専用というより、作業と兼用する人向けの4Kモニターです。USB-Cケーブル1本でノートPCの映像出力と給電ができます。価格は10月11日から変わっていません。

事前公開品にはKTCの27インチWQHD・144Hzモニター(H27T27S)も入っています。10月11日時点は1万9,980円で販売元がAmazon.co.jpではありませんでした。10月16日に確認した商品ページは販売元がAmazon.co.jpで1万6,105円でしたが、「通常1〜2か月以内に発送」と表示されていたため、リンクは張っていません。

ネットワーク

バッファロー WSR3600BE4P/NBK(Amazon.co.jp限定)

Wi-Fi 7/2882+688Mbps/デュアルバンド/MLO対応/10月16日時点 12,300円(プライム会員限定価格)

コンパクトなWi-Fi 7ルーターのAmazon限定型番です。10月11日の1万4,480円から2,180円下がり、通常版(WSR3600BE4P-BK)の価格.com最安値1万2,898円も下回りました。それでも昨年の感謝祭の1万980円より高く、ルーターの買い替えを急いでいないなら見送ってよい価格です。

レーシングホイール

Logicool G G923d(Amazon.co.jp限定)

ギア駆動/TRUEFORCE/PS5・PS4・PC対応/10月16日時点 38,800円(プライム会員限定)

定番のギア駆動ホイールのAmazon限定型番です。商品ページではForza Horizon 6のPC版に対応するとされていますが、同作ではフォースフィードバックのみ対応で、TRUEFORCEは未対応と注記されています。10月11日の5万7,500円から1万8,700円下がり、保証2年の通常版G923(10月16日はAmazon販売で4万3,118円)より4,318円安くなりました。保証が1年短いことを受け入れられるなら、今回いちばん値下がりがはっきりしている商品です。駆動方式の違いはレーシングホイールの選び方で整理しています。

VR

Amazonの特設ページの「おすすめブランド」にはMeta Questも入っており、Meta Quest 3S 128GBの商品ページも掲載されています。10月11日時点のAmazon価格は5万9,400円で、Metaが2026年4月17日に発表し4月19日に適用した改定後の価格(4万8,400円から1万1,000円の値上げ)と同じでした。値上げの理由には、メモリチップをはじめとする部材の高騰が挙げられていました。

10月16日には、販売元Amazon.co.jpの新品が参考価格5万9,400円から15%オフの5万490円になっていました。ただし商品ページにプライム感謝祭のセール表示はなく、お届け予定は11月3日と2週間以上先です。セール対象と確認できず、お届けも2週間以上先のため、ここでは商品リンクを張っていません。5万490円は値上げ前の4万8,400円より2,090円高い価格です。PCにつないで遊ぶ場合の選び方はVRヘッドセットの選び方を参考にしてください。

外付けSSDは通常版と並ぶ価格まで下がりました

外付けSSDのSanDisk エクストリーム V2 2TB(Amazon限定エコパッケージ版、GH25)は、10月11日時点で7万8,000円と、通常版(G25)の価格.com最安値より2万6,020円高い状態でした。プライム感謝祭では、先行セール初日の10月13日の時点で5万1,980円(参考価格7万2,889円から29%オフ)になっており、10月16日も同じ価格です。

10月16日の通常版G25は、価格.comの最安値が4万9,800円(1店舗)、5万1,900円で売っている店が複数ありました。Amazon限定版を選んで損をする状態ではなくなっています。ただし1年前(2025年10月7日)の価格.com最安値はGH25が3万5,778円、通常版が2万3,480円です。外付けSSDがいま必要なら買ってよい価格ですが、セールだからと買い足すものではありません。

SanDisk エクストリーム ポータブルSSD V2 2TB SDSSDE61-2T00-GH25(Amazon.co.jp限定)

USB 3.2 Gen 2/読込最大1,050MB/s/保証5年/10月16日時点 51,980円(プライム会員限定)

PCやPS5のデータ置き場として定番の外付けSSDです。通常版と同じシリーズで、Amazon限定版はパッケージを簡素にしたものです。10月11日の7万8,000円から2万6,020円下がり、通常版の複数店の価格とほぼ並びました。

よくある質問

Q.プライム感謝祭2026はいつからいつまでですか?

A.先行セールが10月13日(火)0時から10月15日(木)23時59分まで、本セールが10月16日(金)0時から10月19日(月)23時59分までです。どちらもプライム会員限定です。ポイントアップキャンペーンのエントリーは9月24日から始まっており、10月19日まで受け付けています。

Q.プライム感謝祭2026で買ってよいPCパーツ・周辺機器はどれですか?

A.この記事で扱った中では、有機ELモニターのLG 27GX700A-B(10月16日時点6万5,300円)と、レーシングホイールのG923d(同3万8,800円)です。LGは過去1年の最安値を、G923dは保証2年の通常版G923の過去1年の最安値を下回っています。IODATAのEX-GD251UH、バッファローのWSR3600BE4P/NBK、メモリ・SSDは昨年の水準に届いていないため、Dellの4KモニターS2725QC-Aはセール前と同じ価格のため、見送りと判定しました。

Q.メモリやSSDはプライム感謝祭で買うべきですか?

A.割引率だけで決めないでください。DDR5メモリの32GBキットは価格.comの最安値が1年前の感謝祭の約5.8倍、2TBのNVMe SSDは約2.8〜3.2倍になっています。今年7月のプライムデーでも、感謝祭が始まった10月16日時点でも、最安値はほとんど動いていません。増設の予定がはっきりしていて、今の相場を受け入れられる場合に限って検討するのが現実的です。

Q.Amazonの「参考価格」からの割引率は信用できますか?

A.参考価格はメーカー等の希望小売価格などで、直前の売価ではありません。発売から時間がたった商品だと、実際の値下がり幅よりずっと大きな割引率が表示されます。価格.comの価格推移グラフやKeepaで、過去1年の最安値と比べるのが確実です。

Q.ゲーミングPC本体はプライム感謝祭で買うのがお得ですか?

A.BTO各社のセールと比べてから決めてください。同じ時期にパソコン工房が「NVIDIA怒涛の全力祭」を10月26日まで行っています。プライム感謝祭のポイントアップは上限1万ポイントなので、高額な本体ほど還元の割合は小さくなります。

Q.先行セールの価格は本セールでも続きましたか?

A.この記事で扱った商品のうち、先行セール中の価格を確かめられたG923d(3万8,800円)とSanDiskの外付けSSD GH25(5万1,980円)は、10月16日の本セール初日も同じ価格でした。今年のプレスリリースには価格の維持についての記載がなく、在庫がなくなる可能性もあるため、十分安いと判断できたら早めに買うほうが確実です。

まとめ・次に読みたい記事

プライム感謝祭2026で狙う価値がはっきりしているのは、モニターのように過去のセールで実際に値下がりしてきたカテゴリです。10月16日の価格で判定すると、LGの27GX700A-BとG923dは買ってよい水準でした。一方でIODATAのEX-GD251UHは昨年の感謝祭の価格に届かず、Dellの4KモニターS2725QC-Aもセール前と同じ価格で見送りとし、同じモニターでも製品によって分かれています。メモリとSSDは感謝祭が始まっても相場がほとんど動いておらず、セールの割引率よりも「今買う必要があるか」で判断してください。ルーターはその中間で、去年の最安値にはまだ届いていません。

どのカテゴリでも、「参考価格からの割引率」ではなく過去1年の価格履歴と比べることが大事です。見送りにした商品は、11月のブラックフライデーで今回の価格を物差しにして見比べてください。